【上に凸のグラフの最小値・最大値】場合分けのやり方を現役数学講師が解説!
こんにちは!はやとです!
今回は2次関数の最小値と最大値の場合分け、上に凸バージョンを解説します!
「場合分けが苦手」
という声をぼく自身多くの生徒から聞いてきましたが、場合分けはパターンをつかめば難しくありません!
定義域に対して軸を動かしながら考えるとシンプルなので、一緒に頑張りましょう!
この記事の要点
上に凸のグラフ(y=a(x-p)²+q で a<0 の放物線)で定義域 0≤x≤a のとき、最小値は「軸(頂点のx座標)が定義域の半分(a/2)より左・右・ちょうど半分か」で3パターンに、最大値は「軸が定義域の左・中・右のどこにあるか」で3パターンに場合分けします。
下に凸のときと、最小値・最大値で使う基準が逆になるのがポイントです。

そもそも「上に凸」「下に凸」とは?
放物線には、山型の上に凸と、谷型の下に凸の2種類があります。
- 上に凸:
y=ax²+bx+cのaが負の数(a<0)。グラフは山型で、頂点が一番上(最大値)になります。 - 下に凸:
aが正の数(a>0)。グラフはU字型で、頂点が一番下(最小値)になります。
見分け方はx²の係数の符号だけでOKです。
この記事では上に凸(a<0)のグラフについて、定義域が決まっているときの最小値・最大値の場合分けを解説していきます。
最小値の場合分け
ではまず、最小値から見ていきましょう!
上に凸のグラフで最小値を考える場合は、定義域内でちょうど半分になるところを基準に、軸を動かして考えます。

今回、定義域は0以上a以下とするので、ちょうど半分の値はa/2
軸がa/2よりも左側のとき

まずは軸がa/2の左側にある場合から。
このとき、グラフは図のようになり、定義域の中ではx=aのとき、最小値をとります。
図では軸が定義域の中にありますが、そのまま左にズラしていって定義域の外側にあったとしても、最小値はx=aでとります。
軸がa/2よりも左側にあるとき、最小値は定義域の右端でとる
軸がa/2よりも右側のとき

次に、軸を右にずらしていって、a/2よりも右に来た場合について考えてみましょう。
このときのグラフは図のようになり、定義域の中ではx=0のとき、最小値をとります。
図では軸が定義域の中にありますが、そのまま右にズラしていって定義域の外側にあったとしても、最小値はx=0でとります。
軸がa/2よりも右側にあるとき、最小値は定義域の左端でとる
軸がちょうどa/2のとき

最後に、軸とa/2が重なる場合。
このとき、グラフは図のようになり、x=0のときとx=aの時の値は一致して、どちらも最小値ということになります。
軸がちょうどa/2のとき、最小値は定義域の両端でとる
最小値のまとめ
(i) 軸が定義域の半分よりも左側
最小値は定義域の右端で取る
(ii) 軸が定義域の半分よりも右側
最小値は定義域の左端で取る
(iii) 軸が定義域のちょうど半分
最小値は定義域の両端で取る
最大値の場合分け
次に、最大値について考えていきましょう!
最大値を考える場合は、定義域の中か、外か、という視点で見ていきます。
軸が定義域よりも左側のとき

まずは軸が定義域よりも左側にある場合から。
このときのグラフは図のようになり、定義域の中ではx=0のとき、最大値をとります。
軸が定義域よりも左側にあるとき、最大値は定義域の左端で取る
軸が定義域の中のとき

次に、軸が定義域の中にある場合。
このときのグラフは図のようになり、頂点のy座標が最大値となります。
軸が定義域の中にあるとき、最大値は頂点のy座標
軸が定義域よりも右側のとき

さいごに、軸が定義域よりも右側にある場合。
このときのグラフは図のようになり、定義域の中ではx=aのとき、最大値をとります。
軸が定義域よりも右側にあるとき、最大値は定義域の右端でとる
最大値のまとめ
(i) 軸が定義域よりも左側
最大値は定義域の左端で取る
(ii) 軸が定義域の中
最大値は頂点のy座標
(iii) 軸が定義域よりも右側
最大値は定義域の右端で取る
よくある間違い・場合分けのコツ
- 最小値と最大値で「比較する基準」が逆になることを忘れる
- 上に凸のグラフでは、最小値は「軸がa/2より右か左か」、最大値は「軸が定義域の中か外か」で比較します。下に凸のときと基準がちょうど逆になるので、混同しやすいポイントです。
- 下に凸のパターンとごちゃまぜにしてしまう
- 上に凸と下に凸で最小値・最大値の考え方が入れ替わります。まずは係数の符号(a<0かa>0か)を確認する癖をつけましょう。
- 図を描かずに公式だけ覚えようとする
- 場合分けは暗記よりも「軸を実際に動かしてみる」イメージが命です。わからなくなったら、必ず簡単な図を描いて軸を左右に動かしてみてください。
- 覚え方のコツ
- 「上に凸は下に凸の逆」とセットで覚えると、混同しにくくなります。最小値の基準は「a/2」、最大値の基準は「定義域そのもの」。上に凸ではこの組み合わせ、下に凸ではこの逆、と整理しておきましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 上に凸とはどういうグラフですか?
A. y=ax²+bx+c の a が負の数(a<0)のときのグラフで、山型になります。頂点が一番上にくるので、頂点で最大値をとります。
Q. 下に凸のグラフとの違いは何ですか?
A. x²の係数の符号が逆になり、グラフは谷型になります。場合分けで使う基準(最小値・最大値それぞれの比較対象)も入れ替わります。詳しくは下に凸バージョンの記事をご覧ください。

Q. 軸が定義域の外にあるときはどう考えればいいですか?
A. 軸が定義域の外にある場合、その定義域内でグラフは単調に増加または減少しているだけなので、最小値・最大値は必ず定義域の端(左端か右端)で取ります。
Q. なぜ最小値はa/2、最大値は定義域そのものと比較するのですか? A. 上に凸のグラフは、定義域の両端のうち軸から遠い方が最小値になります。どちらが軸から遠いかは、定義域の中点(a/2)を基準に判断できるため、最小値の場合分けはa/2との比較になります。一方、最大値は軸(頂点)が定義域の内側にあるかどうかがそのまま結果に直結するため、定義域そのものとの比較になります。
Q. 場合分けを覚えるコツはありますか?
A. 丸暗記より、実際に軸を動かしながらグラフを描いて確認する方法がおすすめです。自分で手を動かして練習してみてください。
さいごに
今回は2次関数のグラフの最小値最大値について、場合分けのやり方を解説しました。
最小値と最大値、それぞれ3つずつの場合に分けると簡単に考えることができます!

暗記するのではなく、軸を動かすことでいつ最小値・最大値が変化するのか見ることができますので、自分でできるようになるまで練習してみてください😁
「場合分けはできたけど、他の単元も含めて数学全体が苦手…」という場合は、勉強法を見直すのもおすすめです。

独学での克服が難しいと感じたら、プロの力を借りるのも有効な選択肢です。



